「15の島立ち」魚のさばき方実習 伊江中3年「豪華な昼食」漁協が伝授


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漁協女性部部員のアドバイスを受けながら魚の内臓を取り出す生徒=17日、伊江村の伊江中学校

 【伊江】「15の島立ち」を控え、伊江漁業協同組合(八前隆一組合長)は17日、伊江中学校(玉城学校長)の3年生49人を対象に、魚のさばき方など調理法を学ぶ「魚料理教室」を開いた。

 本島の高校へ進学と同時に自分で自炊することにもなる。その重要性や自立心を養おうと、島立ち教育の一環として毎年行われている。食材にミーバイ(和名・ヤイトハタ)とタマン(和名・ハマフエフキ)が用意された。

 新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで調理が行われ、八前組合長をはじめ、漁協職員らが参加した。生徒たちは初めて魚のうろこや内臓を取り除く作業に格闘しながら、ミーバイはぶつ切りにして魚汁に、タマンは三枚におろし、ムニエルにした。

 調理の前に、組合員の宮里和義さんによる35キロのキハダマグロの解体ショーが行われ、見事な包丁さばきに生徒や教員らがくぎ付けになった。切り分けられたマグロは生徒たちが切り、刺し身にした。テーブルには調理された3品が並び、生徒たちは組合員らと一緒に豪華な昼食を味わった。赤田雅透(まさと)さんは「魚をさばくのも大変だが、調理の火加減や味付けも難しかった。島立ちに向けて家でも練習したい」と話した。

 3学年の比屋根章弘教諭は「地域の方々が協力し、島に誇りを持ち、立派な大人になって再び島に戻ってきてほしいという、思いや願いが込められた授業で大変良かった」と語った。(金城幸人通信員)