無観客でも全力で エイサーやジャズ演奏 琉大祭オンライン初開催 野外舞台を配信


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ステージ前の広場を使って演奏をするモダンジャズオーケストラの学生ら

 「第69回琉大祭」(同実行委員会)が9月26、27日に行われ、新型コロナウイルスの影響を受け、初の試みとして野外ステージをライブ配信した。2日目の27日は小雨が降る中、法政エイサーやアカペラサークルなど8団体が出演した。橋爪翔実行委員長は「大きなトラブルがなく、無事終えることができた」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 七つあるプログラムのうち、法政エイサーのメンバー30人が最初と最後の演目にそれぞれ登場した。例年、琉大祭に向けて1カ月前から練習を始め、本番は2日間通して演舞する。ことしは新型コロナの影響で練習期間は2週間と短くなる中、取り組んだ。

オンライン琉大祭でカメラに向かって演舞した法政エイサー=9月27日、西原町千原の琉球大学

 演舞前に全員で円陣を組み「最後の演舞、全力を出すぞ」と声を合わせた後、演舞に臨んだ。地方の音に合わせて力強く太鼓をたたき、迫力ある舞を披露した。糸村仁さん(20)は「2日目だけの出演になったが、いい演舞ができた」と笑顔を見せた。モダンジャズオーケストラは普段、北谷町などでストリートライブなどに取り組む。琉大祭には浴衣姿で出演し、音色に合わせて体も動かしながら演奏した。部長の粟国結愛さん(24)は「新型コロナの影響で練習もライブもできなかった。今回、ライブできる場所があることに感謝して全力で楽しんだ」と充実した表情だった。

 アカペラサークル・うたゆんは「残酷な天使のテーゼ」などを披露した。部長の島根明日香さん(23)は「無観客で寂しかったけれど、部員が見守り勇気づけてくれた」と涙を浮かべ取材に答えた。ロック同好会やフォーククラブ、琉球風車による演舞・ライブもあった。オンライン琉大祭は動画投稿サイト「ユーチューブ」で、11月25日まで視聴できる。