「性的少数者の人権尊重を」 宜野湾市の多様性条例否決 LGBT団体が市長と議会に抗議


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宜野湾市議会の上地安之議長(左から3人目)に抗議・要請文を手渡す砂川秀樹さん(同2人目)ら=1日、市議会

 【宜野湾】宜野湾市議会が6月議会で「市男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」案を反対多数で否決したことを受け、LGBT関連団体が1日、上地安之議長と松川正則市長に抗議し、案の再上程と可決を求めた。抗議・要請には県内外の57団体が賛同し、65カ国から2万6384人(9月30日現在)の賛同署名があった。団体代表らは「素晴らしい理念条例が否決され非常に残念だ。否決は性的少数者の人権否定になる」と訴えた。

 多様な性が尊重される社会を目指すレインボーアライアンス沖縄と、性的少数者の問題を起点に人権を考え発信する市民団体てぃーだあみの代表らが抗議声明文を手渡した。上地議長は「否決はされたが条例の全面否定ではない。市議会で多様な考え方があることも理解していただきたい」と述べ、各議員に抗議・要請の思いを伝えるとした。

 松川市長は面談後の取材に「否決で心を痛めた方もおり申し訳なかった」と話した。