自宅運動で前向きに!オンラインの筋トレ指導が好評 那覇出身のスポーツタレント上條さん


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新型コロナウイルスの感染拡大後、筋力トレーニングのオンラインレッスンを開いている上條恵奈美さん=1日、神奈川県内(上條さん提供)

 外出できなくても、自宅で体を動かして気持ちも前向きに―。新型コロナウイルスの影響で運動不足が指摘される中、那覇市出身で神奈川県在住のスポーツタレント上條恵奈美さん(33)が筋力トレーニングのオンラインレッスンを行っている。参加者の多くが県内在住で、運動習慣の有無にかかわらず好評を得ている。

 「左腕、もうちょっと後ろに伸ばせる? はい、オーケーです」。9月下旬、パソコンの画面に映し出される参加者に、上條さんが声を掛けた。レッスンはビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使用する。一人一人に目を配り、画面越しにアドバイスを送る。この日は約10人が共に汗を流した。

 日本体育大を卒業後、県内のラジオやテレビでリポーターとして活動した。2014年に再び上京し、イベントの企画などをしている。自らのフィットネススタジオの開設を検討している時に、新型コロナの感染拡大が起きた。閉ざされた空間で多くの人が運動するジムは感染リスクが高いとされる。思いついたのがオンラインフィットネスだった。

 当初は「効果は薄いのでは」と自信がなかった。対面でのレッスンと違い、体に触れての指導はできない。だが予想に反し、参加者の満足度は高かった。那覇市の会社員山田幸乃さん(41)は、以前は動画投稿サイト「ユーチューブ」の筋トレ動画を参考にするなどして運動をしていた。「1人だと怠けてしまうこともある。オンラインで個別にアドバイスをもらえると頑張れる」と話す。

 運動習慣がなかった人の生活も変わった。那覇市の事務員宮城志麻子さん(34)は子どもが幼く、ジムへ通う時間はつくれない。自宅でできるオンラインフィットネスは魅力だった。「最初は30分でへとへとだったけど、最近は動けるようになった」と効果を実感する。「健康的なリズムができたし、頭もすっきりするようになった」と変化を語った。

 「体と連動して、気持ちも前向きに変わる」と強調する上條さん。「コロナに関係なく、沖縄の人たちも運動が習慣化して、健康になるといいな」と笑った。問い合わせはシャイニング(電話)050(3578)1235。 

(前森智香子)