サンエー増収減益 コロナで衣料や外食低迷 8月中間連結決算


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 サンエー(宜野湾市、上地哲誠社長)は6日、増収減益の2020年8月中間連結決算を発表した。売上高とテナント収入などを合わせた営業収益は、新店効果で同2・8%増の1030億2400万円と過去最高を記録した。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで利益率の高い衣料品や外食の売り上げが低迷し、浦添西海岸パルコシティ(昨年6月開業)、石川シティ(今年8月開業)の減価償却費の増加もあって、経常利益は前年同期比21・3%減の51億7千万円と落ち込んだ。純利益は同19・8%減の33億5500万円だった。

 上地社長は「これだけの影響が出るとは想定していなかった。下期は低価格路線を取るのではなく、お客さまの価値観、ライフスタイルの変化に合わせてきめ細かに対応していきたい」と述べた。

 部門別の売上高(既存店ベース)は、構成比が最も高い食料品が同7・7%増の583億8900万円と伸びた。新型コロナの外出自粛に伴う巣ごもり需要で好調だった。だが、衣料品は同23・6%減の60億4200万円、外食も同34・8%減の31億4500万円と前年を大きく下回った。家電などを含む住居関連用品は同1・4%減の283億8800万円だった。

 外出自粛や緊急事態宣言に伴い直営外食店やテナントの臨時休業、大型店、衣料館の時短営業を余儀なくされた影響が出た。利益率の高い衣料品と外食の売り上げが落ち込んだため、粗利率も前期比1ポイント減の30・7%となった。

 連結子会社のローソン沖縄(中西淳社長)は、直営5店舗の売り上げが前年同期比27・1%減の3億9100万円だった。新型コロナによる観光客の減少で観光立地の店舗で売り上げが減少した。

 通期の計画は修正しない。上地社長は緊急事態宣言解除後、衣料品の売り上げが回復基調であることなどを挙げ、「全体としては予算未達はあるが、努力して取れない数字ではないと思っている」と話した。