那覇軍港の先行返還、官房長官が否定「遊休化していない」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
那覇軍港

 【東京】那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市への移設を巡り、玉城デニー知事が那覇軍港の先行返還を求めたことについて加藤勝信官房長官は12日の会見で「返還条件を満たすよう進めていくことが返還に向けての早道だ」と述べ、否定的な見方を示した。10日の来県で玉城知事から先行返還を求められていた。加藤氏が那覇軍港の返還について見解を示すのは初めて。

 加藤氏は、玉城知事から「軍港が遊休化している」として返還計画の前倒しを要望されていた点について問われ「遊休化しているということではない」との見解を示した。

 その上で、2013年4月の沖縄統合計画で決められた返還条件に沿って返還を進める考えを示し「地元間での協議が進むことを期待している」と述べた。

 また「沖縄県民の気持ちに寄り添う」と発言したことへの真意を問われ、「問題をどう解決し実現していくのかだ」と説明した。菅義偉首相から基地負担軽減担当相を引き継いだ点について「その姿勢をしっかり私も継承し、堅持していきたい」と話した。