沖縄、来春新卒の採用予定は11ポイント減の23% 旅行・宿泊業は「採用予定がない」が69・8%


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 海邦総研は15日までに、県内企業の新規学卒者の採用動向調査を発表した。回答した424社のうち、2021年4月の新卒者採用を予定している企業は、98社(23・1%)だった。新卒採用予定の割合は前年の調査と比べ、11・1ポイント低下した。旅行・宿泊業では「採用予定がない」との回答が69・8%に上り、前年調査の33・3%と比べ2倍になった。海邦総研の担当者は「新型コロナウイルスの影響で従業員の余剰感が出ている」と分析した。

 採用予定のない企業は218社(51・4%)、未定が99社(23・3%)、無回答は9社(2・1%)だった。

 新卒採用を予定する企業を業種別に見ると、建設業が36・9%と最も多く、情報通信業が35・3%、製造業が28・6%と続いた。旅行・宿泊業は前年調査から15・7ポイント減の9・3%となった。

 一方、採用予定のない企業の業種別は、不動産業が77・4%と最も高く、旅行・宿泊業が69・8%、飲食サービス業が64・3%だった。担当者によると、不動産業や飲食サービス業は小規模事業者も多く、例年新卒採用を実施していない企業が多いという。

 20年4月の採用状況を聞いたところ、新卒採用を行った企業は21・0%で前年実績より3・5ポイント減少した。業種別では情報通信業が35・3%と最も多かった。

 調査は9月4日~25日に、県内に本社が所在する1996事業所に調査票を郵送して回答を得た。有効回収数は424社で、有効回答率21・2%だった。