「盲導犬って何?」 伊江小児童が福祉学ぶ


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盲導犬についての講話をする金城美千代さんと授業を受ける4年生=10月27日、伊江小学校地域連携室

 【伊江】伊江小学校(小波津京子校長)4年生は10月27日、同校地域連携室で伊江村川平区在住の金城美千代さん(57)と盲導犬ノエルを招き盲導犬について学んだ。

 金城さんは「盲導犬って何? ハーネスって知っている?」など子どもたちに問い掛けながら、点字で打った原稿を読み進めていった。

 「盲導犬とは目の不自由な人が安全に歩くための手伝いをする犬で、ハーネスとは、飼い主と犬を結ぶ安全ベルトです」と盲導犬について説明した。

 「フェリーや乗り物での優先席は、高齢者や障がいを持った人が座る席です。盲導犬はそこに案内するように訓練されていますが、そこが空いてないと混乱します。皆さんは優先席には座らないでほしいです。体の不自由な人も安心して暮らせるよう優しい心を持ってください」と話した。

 また、金属の目盛りがついたメジャーや点字のカレンダー、音声で案内する体温計など日常品を紹介した。子どもたちからは「料理はどうしていますか」「ノエルが仕事をしているとき他の犬が来たらどうしますか」などの質問に「料理も、調味料などは点字で書かれているので問題ありません。盲導犬は訓練されているので仕事中は他の犬がいても関わりません」など丁寧に答えていた。「洗濯物をたたむときにペアが分からないので困ることや、掃除機をかけて掃除をしているときはお客さんが来ても、電話が鳴っても聞こえないので困る」と普段の生活の中で不便を感じることも話してくれた。その後、児童らはノエルの背中をなでるなどして盲導犬を身近に感じた。

 金城さんから児童へ点字の50音表のプレゼントがあった。
 (知念光江通信員)