背後に中国の軍事行動か 米軍のパラシュート降下訓練、17年以降急増


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 【うるま】うるま市の津堅島訓練場水域での米軍によるパラシュート降下訓練は、県が確認を始めた1997年から2016年まで、年間0~1回しか実施されなかった。17年から急増し、19年まで3年連続で年間9回の訓練が確認された。東シナ海や南シナ海で中国の軍事行動が活性化していることが、訓練増加の背景にあるとみられる。

 在沖米軍基地の使用目的・提供条件などを定めた日米間の合意文書「5・15メモ」では、津堅島訓練場水域は「水陸両用訓練のために使用される」とあり、パラシュート降下訓練には触れられていない。うるま市議会は抗議決議や意見書を可決する際、この点を指摘し訓練に反対した。

 訓練場水域周辺は本島と津堅島を結ぶ定期船が航行する。春ごろにはモズクの収穫も始まり、漁船も頻繁に行き来する。うるま市は米連邦航空局の航空情報が出るたび、防衛局を通じ訓練中止を求めてきた。