体力が心配だけど…エイサーの伝統絶やさない 青年会OB会が祭りで演舞


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 【宜野湾】宜野湾市の普天間一区自治会(新垣隆自治会長)は10月25日、同公民館で新型コロナで開催が危ぶまれた自治会秋祭りを、例年より2カ月遅れて開催した。祭りでは青年会OB会が力強いエイサーの演舞で会場を盛り上げた。

2カ月遅れで開催した自治会祭りでエイサーを披露する青年会OBら=宜野湾市の普天間一区公民館

 現在は青年会の活動が休止しているため、急きょOB会が2度の練習をし本番に挑んだ。去年発足した青年会OB会の仲地正仁会長(50)は「現役から活動休止の連絡が来た時、長年続いた地元のエイサーを絶やしてはいけないと思いOB会を立ち上げた。今回急きょエイサーをすることが決まり、練習回数は少なかったが体が覚えていて勝手に動いた。体力が心配だが、精いっぱい盛り上げます」と笑顔で話した。大太鼓三つを筆頭に約20人が5曲の演舞を披露した。

 祭りには、約150人の区民が集まりエイサーの演舞に指笛や歓声を上げ盛り上がった。観客の中でひときわ元気な声を出していた玉城トヨさん(91)は「ここに暮らし70年。エイサー隊への炊き出しも30年やってきた。公民館には週に3回デイサービスなど通っており自治会の活動が元気の源です」とはつらつと話した。

 普天間一区自治会の人口は約千人約500世帯。3世代グラウンドゴルフ大会やピクニックなど自治会活動を活発に行っている。

 新垣自治会長は「今年は自治会の事業が中止や縮小している中、なんとか祭りを開催したかった。入り口で検温や除菌を徹底し、野外で安全に祭りを楽しんでもらえてとてもうれしい」と開催を喜んだ。
 (知念夏希通信員)