国に批判的…琉大が山本准教授に修正要求 石橋湛山賞コメント


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山本章子琉球大学准教授

 著書「日米地位協定―在日米軍と『同盟』の70年」(中公新書)で石橋湛山賞を受賞した琉球大学の山本章子准教授をホームページで紹介しようとした大学側が、受賞時のコメントが国に対して批判的だとして、山本氏に修正を求めていることが13日、分かった。山本氏が本紙の取材に明かした。同大は「掲載前のことなので答えられない」とコメントを控えた。

 山本氏は10月23日の授賞式で「国が国民を守らないから、地方自治体が住民を守るために苦心しなければならない」と述べ、本紙にもコメントが掲載された。

 大学側は受賞したことをホームページで紹介するためとして、山本氏に自身で紹介文を書くよう依頼。山本氏はコメントを使った紹介文を書いたが、大学側から「国の代わりに自治体が苦心」などと、国への批判を弱めた表現に修正するよう求められたという。

 山本氏が修正を拒否したため、大学側はコメントをそのまま残す代わりに、「~と言っています」という部分を「~と述べたそうです」と変更した案を提示。山本氏は「大学が関与していないような表現であり、おかしい」と返答した。紹介文は13日現在、ホームページに掲載されていない。