社民分裂、照屋氏離党へ 臨時党大会 国会議員、福島党首のみに


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 社民党は14日、東京都内で臨時党大会を開いた。立憲民主党に合流するため国会議員や地方組織が個別に党を離れることを容認する議案を可決した。4人の国会議員のうち、福島瑞穂党首は残留を表明。一方、議案提出を主導した吉田忠智幹事長と吉川元・副党首は立民に加わる見通しだ。照屋寛徳衆院議員も離党するとみられており、分裂は決定的となった。

 党大会は約3時間の議論後、都道府県連から選ばれた167人の代議員のうち賛成84人、反対75人で可決した。これに先立ち、13道府県の代議員が吉田氏の解任動議を提出したが、否決された。

 福島氏は大会冒頭で「護憲の社民は政党として必要だ」と主張。照屋氏は「旧社会党の先輩たちが築いた遺産を全て食いつぶした」と福島氏を非難した。

 大会後の記者会見で、福島氏は「残念ながら離党する人たちも出てくると思う。新たな人が加わってくれる魅力的な社民党をつくりたい」と語った。次期衆院選に不出馬の意向を示している照屋氏は「引退するからまだ分からない」と述べるにとどめた。

 沖縄県連からは照屋衆院議員のほか、委員長の照屋大河県議ら県連幹部3人が参加し、いずれも議案に賛成。県連は臨時党大会を控えた10月の執行委員会で、立憲民主との合流に「賛成」する方針を確認していた。

 合流について個別の判断とする議案が可決したことを受けた今後の県連としての方向性は、28日に開催予定の執行委員会で決める。