米軍、あす津堅沖でパラシュート降下訓練を計画 中止を要請しているのに常態化


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
年間最多となる10回目のパラシュート降下訓練を実施し、港に戻る米兵ら=11月4日午後7時40分ごろ、うるま市

 【うるま】米軍が18日午後5~10時に、うるま市の津堅島訓練場水域で、パラシュート降下訓練を計画している。米連邦航空局が15日、航空情報(ノータム)を出した。同水域では今年、年間最多となる10回の訓練が既に実施されており、常態化している。降下訓練は重大事故を引き起こす危険性があり、地元は強く反発している。訓練を繰り返す意向を示す米軍に対し、抗議の声が上がっている。

 市民の安心・安全を守る観点から、うるま市は16日、沖縄防衛局を通じ、米軍に訓練をしないよう要請した。うるま市議会は10月29日の臨時会で、これ以上の訓練中止を求める抗議決議と意見書を全会一致で可決したが、米軍は今月4日夜、訓練を強行した。これまで訓練の年間最多回数は9回だったが、4日の訓練実施によって更新された。

 今回ノータムが出たことを受け、うるま市議会基地対策特別委員会の又吉法尚委員長は「怒り心頭だ。うるま市民をばかにするつもりか。(訓練中止を)要請しても何も変わらない状況だ」と語気を強めた。今後も引き続き米軍に対して抗議を続ける方針で、訓練場水域内を視察することも視野に入れているという。