8離島の黒糖でラム酒 瑞穂酒造が「ワン・ラム・プロジェクト」 チョコ開発も


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8種のラム酒を開発する「ONE RUMプロジェクト」を発表した瑞穂酒造の玉那覇美佐子代表(前列左から4人目)ら=27日、那覇市壺川のJA会館

 瑞穂酒造(那覇市、玉那覇美佐子代表)は27日、那覇市のJA会館で会見し、サトウキビからラム酒を製造する「ONE RUM(ワンラム)プロジェクト」を発表した。「農場から食卓まで」をスローガンに、JAおきなわなど12団体・機関と共に、サトウキビ栽培やラムの製造、ラムを用いたカクテルやチョコレートの開発などを総合的に研究する。

 ラム酒は、サトウキビを製糖する際に生じる搾り汁を使ったアグリコールラムと、黒糖を水に溶かして発酵させる黒糖ラムの2種類を製造する。黒糖ラムは県内8島の黒糖を使い、島ごとに8種類のラムを作る。

 第1弾として、2021年春に、与那国島と伊平屋島の黒糖を使ったラムをそれぞれで発売する。2023年をめどに、8種のラムを完成させる。瑞穂酒造の仲里彬商品開発室長は「島ごとに黒糖の風味が違う。ラムにすることでバラエティーの多さを感じてもらえると思う」と話した。

 プロジェクトにはJAおきなわや県黒砂糖協同組合、琉球大、糸満市の農園「農水苑虹」などが参加する。玉那覇代表は「単に商品開発のプロジェクトではなく、基幹作物の未来を明るくしたい」と話した。