官製談合疑い、事務局長ら2人送検 清掃組合事務所を家宅捜索 沖縄県警 


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本部町今帰仁村清掃施設組合の家宅捜索に向かう県警車両=4日午前9時55分、本部町北里

 本部町今帰仁村清掃施設組合発注の一般廃棄物最終処分場・し尿処理施設運転維持管理委託業務の指名競争入札を巡る官製談合事件で、県警は4日、本部町北里の同組合事務所を家宅捜索し、関係資料を押収した。県警捜査2課は同日、官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕した、同組合事務局長(57)=本部町北里=と、事業を受注した会社役員(62)=那覇市銘苅=を那覇地検に送致した。捜査関係者によると、会社役員は容疑を認めているという。

 送検容疑は2019年2月から3月にかけて、同組合が発注するごみ処理など管理委託業務の入札で、会社役員が勤務するめぐみ創研が落札できるよう、組合事務局長が入札価格に近い価格を漏らした疑い。県警は情報漏えいに際し、飲食接待や金銭授受などがなかったか、引き続き調べを進める。

 4日午前10時ごろ、スーツを着た捜査員らが組合事務所に入り、捜索を始めた。約5時間半後、捜査員が関係資料やパソコンが入った複数の段ボールを抱え、次々と車両に運び込んだ。

 本部町今帰仁村清掃施設組合管理者の平良武康本部町長は「本部町民、今帰仁村民に対して本当に申し訳なく思っている。信頼の回復に向けて尽力していきたい」と述べた。副管理者の久田浩也今帰仁村長は「不祥事は極めて遺憾だ。両町村民と清掃行政に協力いただいている方々におわび申し上げる」と話した。