キングス 完敗喫す 得点源封じられ悪循環 今季初50点台にとどまる 第18戦


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琉球―東京 第2Q、ディフェンスを抑え、レイアップシュートを決めるキングスの田代直希=6日、沖縄市体育館(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは6日、沖縄市体育館でアルバルク東京(東地区5位)と今季第18戦を行い、54―85で大敗した。得点数は今季最少。成績は13勝5敗。三河と勝敗数で並んだが、直接対決の結果で西地区2位に後退した。次戦は9日、同体育館で信州ブレイブウォリアーズ(西地区)と対戦する。 (長嶺真輝)

 出場選手12人中、得点したのは5人のみ。キングスは今季初めて50点台に抑えられる完敗だった。ジャック・クーリーやドウェイン・エバンスらインサイドの得点源に対し、徹底してダブルチームを仕掛けられた。前日から相手のプレッシャーの強度も上がり、個人技での突破やパスアウトが難しくなり、チームオフェンス全体が停滞した。

 「バスケは1人に2人が付けば、攻撃で1人が空くという原則がある。そこをしっかり受けられるようにしたい」と冷静に反省点を見詰める藤田HC。他チームも同様な守り方をしてくる可能性もあり「強度の高い守備にしっかりスペーシングして、点を取れるようにしたい」と対策を急ぐ。

 ガード、フォワード陣にも課題が突き付けられた。スクリーンに対してビッグマンが引いて守ったA東京。キングスは強みであるクーリーとの合わせのプレーが封じられる。するとパスの流動性が落ちて外角シュートの成功率も上がらない悪循環に陥った。

 日本人選手の中で10得点、4アシストと一人気を吐いた田代直希主将は「自分たちの力が出せない時に頭を使ってプレーしないといけない。有効なオフェンスをやりきれなかったことは課題。徐々に改善したい」と今後を見据えた。


▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、1550人)

A東京 11勝7敗
85―54(21―9,18―19,16―17,30―9)
キングス 13勝5敗

 【評】激しいプレッシャーを仕掛けるA東京を相手に、負けじと守備の強度を上げて食らい付いていったキングス。しかし第4クオーター(Q)で多彩な連係攻撃で守りを崩され、突き放された。最後までシュート率は上がらず、完敗を喫した。

◆責任を感じている
 藤田弘輝HC(キングス)の話 相手がスタートから高い強度だった。試合の入りで受け身になってしまい、一気にゲームを持ってかれてしまった。どういう状況であれ、ホームで30点差で負けてしまうことは許されない。HCとして責任を感じている。

◆しっかりできた
 ルカ・パヴィチェヴィッチHC(A東京)の話 前日は自分たちの弱点である守備リバウンドや1対1で負けてしまったが、そこをしっかりできた。クーリー選手やエバンス選手に対するトラップディフェンスも強度を高く保ちながら、うまくローテーションできた。