緑ヶ丘保育園の米軍機騒音「パチンコ店並み」2605回、「騒々しい工場」ほぼ毎日 琉大教授測定


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緑ヶ丘保育園=宜野湾市野嵩

 【宜野湾】宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園で米軍機の騒音測定をしている琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境・音響工学)の調査によると、1月3日~11月25日に園で測定された90デシベル(騒々しい工場内の音に相当)以上の騒音が少なくとも301回あった。80デシベル(パチンコ店内の音に相当)以上の騒音を含めると計2605回に上り、子どもたちの保育環境が脅かされている実態が浮き彫りになった。

 測定では9、10の両月は台風接近で測定器を撤去したため回数が少なくなっており、実際の回数はより多いとみられる。90デシベル以上の騒音は1月の43回が最多、3月と6月の40回が続いた。調査を開始した2018年11月から19年9月までは、90デシベル以上の騒音は63回だった。園の上空周辺は、普天間飛行場所属ヘリや戦闘機など外来機の飛行が相次いでいる。

 渡嘉敷准教授は測定された騒音について、国調査で固定翼機などの離着陸が増えていることにも触れ、「子どもへの騒音の影響は大きい」と指摘。各小学校などに測定器を設置し、全県的に騒音実態を調べる必要性を強調した。