保育園の上空、米軍機の飛行禁止して 部品落下から3年 保護者らが国に陳情


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沖縄防衛局の田中利則局長(右)に陳情書を手渡す「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長=8日、嘉手納町の同局

 【宜野湾】宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園で起きた米軍機の部品落下から3年となり、園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」と園は8日、嘉手納町の沖縄防衛局と那覇市の外務省沖縄事務所を訪ね、園上空の米軍機の飛行禁止などを引き続き訴えた。防衛局や同事務所は米側に対し「地元へ与える影響を最小限にとどめるよう求めて参る」と述べるにとどめた。

 チームの宮城智子会長から陳情書を受け取った防衛局の田中利則局長は、事故後、米軍が機体の搭乗員に園上空は可能な限り避けるよう指示をしたと報告した。園の神谷武宏園長が「最大限」の意味を問うと、田中局長は「定量的に説明は難しい」と答えた。

 神谷園長からF15戦闘機の飛来時に耳をふさぐ園児らの動画提供を受けた、橋本尚文外務省沖縄担当大使は「要請の趣旨はよく分かった」と受け止めた。

 事故後も園上空付近を米軍機が飛び交う状況は変わらず、保護者らは「現状は3年前よりひどくなっている」「安心が感じられる生活がほしい」などと涙を浮かべながら訴えた。