「いかなる紛争も平和的収束を」 駐日ロシア大使が平和の礎や平和資料館を視察


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県平和祈念財団の上原兼治常務理事の説明を聞きながら平和の礎を見て回る駐日ロシア大使のミハイル・ガルージン氏=10日、糸満市の平和祈念公園

 【糸満】駐日ロシア大使のミハイル・ガルージン氏が10日、糸満市の平和の礎(いしじ)や平和祈念資料館を視察した。県平和祈念財団の上原兼治常務理事や資料館の学芸員らの説明に耳を傾け、展示品や資料を見て回った。

 平和の礎では、説明を受けた後に「少し見て回りたい」と話し、上原常務理事らから離れ、静かに礎の名前を見て歩いた。資料館では説明パネルを丁寧に読み、傷ついた住民の写真や遺品展示の前では、眉間にしわを寄せて、立ち止まって見ていた。視察後ガルージン氏は「展示の理念である平和がいかに価値が高いかは身をもって分かる。戦後75年の節目の年に、平和の尊さを考えると同時に、再び世界大戦を防ぎ、いかなる紛争も平和的に収束するよう国連の下で結集しなければならない」と語った。