保育園屋根の米軍部品 落下と特定できず 沖縄県警が実証実験の結果を公表 トタンに「傷とへこみ」


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 2017年12月、宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園園舎の屋根で、米軍普天間飛行場所属のCH53ヘリの部品が発見された事案で、県警は18日、発見当時、園上空付近を飛んでいたとされる米軍ヘリが落下したと想定した実証実験結果を発表した。県警は「上空からの落下物とは特定できなかったが、その可能性を否定するものでもなかった」とした。

 県警によると、実験は専門家の意見も得ながら今年8月下旬、県警施設内で実施した。発見部品と形や重さ、大きさなどをそろえた類似品を作成し、上空200㍍から落下した時と同じ条件になるように、投てき装置でトタンにぶつけた。実験では類似品が全壊することはなく、傷やへこみが確認された。トタンにもへこみが確認されたが、落下物との特定には至らなかった。

 県警は「いまできる限りの調査は尽くした」として、一連の調査を終える方針。再調査については「新たな事実などがあるのであれば適正に対応したい」とコメントした。