国内未承認コロナワクチン 基地従業員に接種募集 米軍、日本側懸念で再協議


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 在日米軍が、県内の一部米軍基地に勤務する日本人従業員に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種を募集していたことが、26日までに分かった。日本国内ではコロナワクチンはまだ承認されておらず、全駐労から情報を受けた防衛省が米軍に、安全上の懸念があることを伝えた。防衛省関係者によると、米軍は日本側の懸念に理解を示し、米軍内で改めて協議する考えを示したという。

 全駐労沖縄地区本部(與那覇栄蔵委員長)はワクチン接種に関する募集の情報を受けて、日本人従業員の雇用主である防衛省に問い合わせた。国内未承認薬で副作用が出た場合、労災は適応されない。

 與名覇委員長は「日本政府も責任は取れない。(日本人従業員に)未承認ワクチンを接種させるわけにはいかない」と強調した。

 米軍のワクチン接種を巡っては、23日に在日米軍司令部のワインガードナー最上級曹長が「米軍放送網」(AFN)のラジオ番組で、米軍向けのワクチンが「24~48時間以内に日本に到着する」と明らかにした。在日米軍などによると、到着から1~2日かけて6カ所の医療施設に配布する。