防衛相の米軍機訓練容認に反発 座間味村長「冗談じゃない」知事「地位協定の改定必要」


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渡嘉敷港上空を低空飛行する米軍機=1月6日、14時ごろ

 慶良間諸島周辺で米軍機が低空飛行を繰り返している問題で、防衛相や外務省が訓練域外での訓練を認めたことに対し、地元の座間味、渡嘉敷の両村長は8日、本紙の取材に「居住地域での訓練はやめてもらいたい」などと述べ、反発した。

 座間味村の宮里哲村長は「村民の生活圏で訓練をするなんて冗談じゃない。大臣が米側に迅速な申し入れをしたことには感謝しているが、今後も住民の不安をあおるような状況が続く場合は、安心安全な生活環境の確保を引き続き強く訴えていく」と憤った。渡嘉敷村の座間味秀勝村長は「当然、居住地域での訓練はやめてもらいたい。今後も続くようであれば、しかるべきところに要請して、住民の生活環境下での訓練をやめてもらう」と話した。

知事 「地位協定の改定必要」

 慶良間諸島周辺で米軍機が低空飛行を繰り返している問題について、玉城デニー知事は8日の記者会見で見解を問われ「県民の安全安心を守るためには日米地位協定の抜本的な改定が必要だ。これからも求めていく」と語った。「米軍に与えられている空域の特権についても、国内法を適用することで確実に米軍に規制を掛けることができる」と強調した。

 県は低空飛行をやめるよう米軍や日本政府の関係機関に要請することを検討している。7日に防衛局を通じて米軍が飛行訓練を実施したことを確認した。飛行目的など、より詳しい情報を明らかにするよう求めている。