宮古島の地下水施策 市長選立候補予定者の回答公表 市民団体が公開質問状


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子

 17日投開票の宮古島市長選を巡り、宮古島地下水研究会(共同代表・前里和洋、新城竜一、友利直樹)は12月26日、立候補予定者に向けた公開質問状の回答を公表した。市長選には無所属現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=と無所属新人で前県議の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立民推薦=が出馬を予定している。

 公開質問状は(1)水源保全地域指定を市内全域に広げる(2)利害関係者や市民、行政などを網羅した地下水循環協議会設置(3)環境化学物質の削減対策と適正なモニタリング体制構築―の3点について賛成、反対、保留のいずれかとその理由を示すよう求めた。

 下地氏は三つの区分では真意が伝わらないとしていずれも「その他」と回答した。座喜味氏は(1)と(3)は賛成とし(2)は保留とした。

 研究会は(1)について座喜味氏の回答では「全域に拡大するかは曖昧で水質保持に関する視点が不明確だ」と指摘した。(2)について両氏とも設置有無は明言しておらず「回答を明確にすべきだ」と強調した。(3)について下地氏は大型ホテルや陸自施設などの整備により地下水を取り巻く環境が変化していることから「状況をより詳細に把握し、保全を強化するためにも調査地点の増加や項目の追加が必要」との考えを示した。

 両氏の回答全文と地下水研究会の見解を同協会ホームページ上で公開している。同協会は「市民の投票の参考にしてほしい」と呼び掛けた。