国頭漁協、威勢よくハチウクシー アカジン1キロ1万2000円 コロナ収束や大漁願う


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 【国頭】国頭漁業協同組合(大嶺嘉昭組合長)の「ハチウクシー(初興し)」と「初競り」が5日、国頭村の同漁協であった。今年は、新型コロナウイルス感染症拡大予防対策として規模を縮小しての開催となったが、生きのいい魚や泡盛などが供えられ、職員や仲買人ら約40人が大漁、安全航海、商売繁盛を祈願した。

威勢のいい声で活気づいた国頭漁業協同組合の初競り=5日、国頭村辺土名の国頭漁業協同組合セリ場

 大嶺組合長は「海人の安全と皆さんの商売繁盛、そして昨年からコロナ禍で大変だが早めの収束を願い、私たち職員も一生懸命頑張りますので今年一年よろしくお願いします」とあいさつした。

 初競りでは、今年から衛生管理の関係上、競り用の魚の周囲にオレンジのラインを設置。魚の入った籠はすのこの上に並べられ、同組合が支給した帽子には各仲買人の名前が記入され、関係者以外競り場に入れないような措置を施した。

 1人で釣り上げたメカジキ3匹(47キロ、20キロ、18キロ)が、その大きさに目を引いた。クブシミ8・2キロ、大マチ7・8キロ、マクブ4・1キロなどが並んだ。

 セリ長の枝川博也さんの「初競りでいい1年だと思われるように頑張っていきましょう」とひときわ大きな元気な声であいさつ。一本締めから威勢のいい声で初競りが始まり一気に活気づいた。

 競りの終盤では、沖縄の三大高級魚と言われるアカジンが1キロ当たり1万2千円で競り落とされ、今年50周年を迎える同組合では最高値が付き、セリ場が沸いた。

 競り落とした国頭港食堂のオーナーは「このご時世で、生産者も買い手も景気づけに良い値を付けた。みんなで頑張っていこうという思いから競り落とした」と話した。

(新城高仁通信員)