全沖縄高校ソフトテニス 男子Vは福地・喜納、女子は加那原・高嶺


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 ソフトテニスの第26回全沖縄高校選手権は16日、沖縄市の県総合運動公園庭球場で男女個人戦が行われた。男子決勝は名護の福地想楽・喜納政ペアが3―1で八重山の髙嶺星弥・吉川洋一朗ペアを下し優勝した。

 八重山の同校対決となった女子決勝は加那原里奈・髙嶺心萌ペアが4―3で平得倖菜・仲本こころペアに競り勝ち、頂点に立った。


雨を味方 強打捨て粘る 福地・喜納 丁寧なラリーで打ち勝つ

男子決勝 名護―八重山 力強いボレーで打ち返す名護の喜納政(左)と福地想楽ペア=16日、沖縄市の県総合運動公園庭球場(喜瀬守昭撮影)

 11月の県高校新人で優勝した八重山ペアを打ち破った名護の福地想楽・喜納政。それぞれ高校に入って個人戦では初の栄冠を手に「うれしい」と声をそろえ、喜びを分かち合った。雨を味方に粘りのラリーに徹したことが勝因だった。

 1回戦から思うように調子は上がらなかったが、準決勝から降り出した雨でミスを多発しないよう丁寧なラリーを心掛けると、少しずつ自分たちの試合展開ができるようになった。

 決勝も無理な強打を捨てたことで、粘っての打ち合いからリズムをつかむ。ジュースにもつれた3ゲーム目は、後衛の福地がクロスから来たボールを「強打ではなくコースを狙えるスピードで」とストレートで放った先はライン上。シーソーゲームの中で好プレーが2回続き、長いラリーで相手のミスも誘うなどしてゲームを奪い取った。

 2―1で優位に立つと喜納がボレーやスマッシュなど積極的に攻めを繰り出し一気にゲームを連取した。県新人は団体戦で優勝し九州に臨む。今回優勝候補だった八重山ペアを破り「自信につながった」と福地は九州での躍進を誓った。

 (謝花史哲)


八重山同士対戦 窮地に集中逆転 加那原・髙嶺

女子決勝 八重山―八重山 力強いフォアショットで打ち返す八重山の加那原里奈(右)と高嶺心萌ペア(喜瀬守昭撮影)

 八重山同士がぶつかった女子決勝は、加那原里奈・高嶺心萌が1―3から2ゲームを取り返すと、ファイナルゲームも制して優勝をつかみ取った。

 前衛の高嶺は序盤、ミスで気持ちが乗らない。しかし追い込まれた5ゲーム目から「絶対に負けたくない」と集中した。ボレーを連打し、先取すると加那原も「いつもなら届かない」という前に小さく弾むボールに後衛から走り込み、打ち返して得点に結び付けた。流れをつかみ、ファイナルは強打も織り交ぜ、一気に攻め立て7―1で勝利した。

 名護との準決勝もファイナルゲームでの勝利だった。連続した接戦を乗り越えた加那原は「気持ち的に強くなったと思う」と話し、来週の九州新人大会に向け弾みになった様子だ。