浦添市長選 遊説にSNS発信…松本氏、伊礼氏の両陣営の取り組みは


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 2月7日投開票の浦添市長選は3日、投開票日まで4日に迫った。現職の松本哲治氏(53)=無所属、自民、公明推薦=と、新人で前浦添市議の伊礼悠記氏(38)=無所属=が激しい選挙戦を展開している。両陣営の取り組みを追った。

(左から)選挙カーに乗り込み、遊説へ向かう松本哲治候補=31日、浦添市伊祖の選挙事務所。遊説に向かう選挙カーから笑顔で手を振る伊礼悠記候補=31日、浦添市西洲

<松本陣営>セット戦術で浸透図る

 松本哲治氏は自民、公明の両党に加え、浦添商工会議所の政治団体・日本商工連盟浦添地区から推薦を受けている。企業関係者や自公県議らが陣営に入り、基礎票固めに力を入れる。ただ陣営は「市民党」も強調しており、幅広い層にアピールしたい考えだ。

 松本氏を支持する市議選立候補者は19人。松本氏のチラシに市議選立候補者の名前と写真を入れたり、のぼりを一緒に立てたりとセット戦術で浸透を図る。松本氏の出陣式では市議選立候補者19人を含め「全員の当選を目指す」と気勢を上げた。「前半の3日間で戦いが決まる」と期日前投票を強く呼び掛けている。

 現職の松本氏は公務にも追われていたが、告示後は選挙活動に注力しているという。1月30日から2月6日まで毎日、活動や政策を紹介する動画をツイッターで発信する予定で、若者対策にも気を配る。

<伊礼陣営>西部地域の遊説に注力

 伊礼悠記氏は政党の推薦は受けていないが、昨年12月まで所属していた共産党を筆頭に「オール沖縄」勢力を構成する社民、社大、立憲民主の4政党と政治団体「新しい風・にぬふぁぶし」の支援を受ける。1月30日には玉城デニー知事が激励のため市仲間の選挙事務所を初訪問し、伊礼氏支持を鮮明にした。

 市議選候補者をみると、伊礼氏支持の立場を示すのは現職3人、新人2人の5人。市議選とのセット戦術を展開するほか、SNSを通じた情報発信にも力を入れる。政策面では、那覇軍港移設「反対」を前面に掲げるとともに、看護師の経験を生かし「命を守る政治」の実現を訴える。

 伊礼陣営は選挙戦終盤に向け、内間や港川など西部地域での浸透拡大へ、同地域での遊説に注力する。伊礼氏本人は1日30カ所以上でスポット演説をこなし、支持を訴えている。