体を触られ拒否したら「俺を誰だと思っている」女性議員が経験したセクハラ <市町村議員ジェンダー意識調査>


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 琉球新報は9日までに、沖縄県内の女性市町村議員を対象に、政治分野のジェンダー・ギャップに関するアンケートを実施した。

 女性市町村議員が経験したセクハラや性差別、不当な扱いの事例(匿名)には、有権者からの男尊女卑の視線や、男性議員による酒席でのハラスメントなどがあった。年齢や容姿で判断されることや、女性から「こうあるべきだ」と強要された経験を挙げる議員もいた。

 選挙期間中、ある議員は年配の男性に体を触られ、拒否すると「俺を誰だと思っているのか!」と暴言を浴びた。同議員は「いくら地域の大御所でも私の支持者ではないので、その後あいさつはしても、絶対に関わりを持たないようにした。逆に、そのような人の支持は要らない」と振り返った。

 別の議員は、議員懇談会で酒をついで回るよう言われ、その席で「今日はホステス付きで酒がうまい!」との言葉を聞き、落胆と怒りを覚えたという。

 酒席で同世代の男性議員から、「女性がお酒をつぐのが当たり前のようなそぶりをされたが、気付かない振りをした」という事例もあった。

 他にも、「街頭で演説していると、女性の胸やお尻をジェスチャーで表現された。性的な表現で女性蔑視を感じ不愉快だった」「性的で悪質な匿名電話やSNSなどへの書き込み」という性的な被害もあった。

 容姿や年齢で判断される経験をした議員もおり、「『若い女性議員を増やした方がいい』という言い方も、受け取り方によっては性差別と感じる」「女性から服装や装飾品に注意を受け、ズボンを着るように言われた」「『女性議員なんだから当然○○するでしょ』と決めつけられた言い方をされる」などの事例もあった。

 議場での「やじ」や、「議長、副議長、男性のみで決めている感じがする」といった、議会活動や人事で性別による不当な扱いや違和感を抱いた議員もいた。