J2岡山の上門 エースの誇り「ずばぬける」飛躍のシーズンに


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練習に汗を流す県出身の上門知樹(左)=23日、恩納村赤間総合運動公園(大城直也撮影)

 J2ファジアーノ岡山のエースストライカー上門知樹(与勝高出)。昨季は全42試合のうち41試合に先発出場し、チーム最多の7得点をマークした。ただ2年前に琉球で達成した14得点には遠く及ばず、チームも17位と沈んだ。「全然納得いっていない。自分の力をチームに加えて、何としてでもJ1昇格を果たしたい」。エースとして強い覚悟で2年目のシーズンに向かう。

 昨年、J1からも移籍オファーがあった中、有馬賢二監督から直々の電話を受けるなど「最も熱い勧誘」が岡山加入の決め手になった。守備のチームであることも魅力だった。足りない守備力を補うため、有馬監督から厳しい指導を受け戦術を学んだ。「悩みに悩んで成長するために選んだ道だった。決断は間違ってなかった」と1年を振り返った。

 一方、「7点がチーム最多ではJ1には到底行けない」と攻撃面では危機感を募らせる。他チームからのマークが厳しくなり、思うような仕事ができなかったという。「自分がずばぬけるか、それが無理なら仲間を使う」。対処法をイメージする。

 チーム合流2年目。チームに溶け込めていなかったという初年度とは違う。自ら積極的にコミュニケーションを取り「ピッチ上での良い距離感をつくりたい」と話す。DF徳元悠平とは「岡山の左サイドに沖縄の2人がいることを見せたい」と連係を深めるつもりだ。

 今季は琉球時代の背番号14に戻し、14得点以上を掲げた。ここからも強い覚悟が伝わる。「スタメンを取れる保証は一つもない。競争心を持って今年こそは42試合、けがなく出続けたい」。自らにプレッシャーをかけ、躍進を狙う。

(古川峻)

うえじょう・さとき 1997年4月27日生まれ。166センチ、61キロ。うるま市出身。勝連小―与勝中―与勝高出。2016年からFC琉球に加入。20年にファジアーノ岡山に移籍した。

 

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