当事者への支援学ぶ うるま市 職員向けLGBT講座


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竹内清文さんの講演に耳を傾けるうるま市職員ら=3日、うるま市役所

 【うるま】うるま市は3日、性の多様性について理解を深めようと、市職員向け講座「LGBT・性の多様性~これだけは知っておきたい! 行政に必要な多様性の視点」を開いた。レインボーハートプロジェクトokinawa代表の竹内清文さんの講演を通して、当事者やその家族への支援、各地方自治体の取り組みなどを学んだ。

竹内さん(レインボーハートokinawa代表)講師に 

 男女共同参画啓発講座のの一環で開催。同市はこれまでにも性の多様性をテーマに、市民や職員向けの講座や講演会を開いてきた。

 竹内さんは、アンケート調査などのデータを示した上で、当事者の自殺率や自傷行為の割合が高いことから「無理解や偏見のためにたくさんの人が命を落としている。まずは知ることで救われる命がある」と強調した。「当事者は声を上げられない」として、客観的なデータに基づいた施策が求められるとも指摘した。職員からの相談業務に関する質問には「相手の話を聞くことを徹底している」と答え、相談者への寄り添い方を助言した。

 講座を企画した市民協働課の横田寛子主幹は「悩みを抱えたり、相談に対応したりする職員が学ぶ機会になった。今後も市民や教育機関、職員への啓発を続けたい」と話した。

 平良一雄市民部長は「性の多様性について正しい理解は進んでいないのが現状だ。職員が知り、考えることで誰もが生きやすい社会づくりにつながる」とあいさつした。