部活の高2死亡 県教委、第三者調査チーム発足 きょうにも関係者へ聴取


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 沖縄県立高校で運動部主将を務める2年の男子生徒が自ら命を絶ったことを受け、県教育委員会は15日、男性顧問の男子生徒への指導に問題があった可能性があるとして、第三者による調査チームを発足した。早ければ16日から調査を始め、3月5日をめどに報告書をまとめる方針。県教委は調査の結果を踏まえて顧問の処遇を検討する。

 調査チームは弁護士2人と公認心理師2人の計4人で構成する。男性顧問の指導方法や男子生徒に対する言動など、具体的な状況を調べる。学校が顧問への聞き取りや部活生へのアンケートなどをまとめた「基本調査」の事実関係も確認する。所属していた部活の生徒など、関係者への聞き取りも行う。

 聞き取り対象の生徒に心理的負担がかかるとして、県教委は公認心理師を2日から学校に派遣し、生徒の心のケアを行っている。

 男子生徒の死亡を受け学校が実施したアンケートでは、「主将だからと厳しくされていた」「(顧問が生徒を)叱責(しっせき)していた」などの記述があった。遺族などによると男性顧問から「気持ち悪い」「使えない」などの発言があったほか、1月には部活後の練習を巡って顧問から叱責された。亡くなる前日の夜は自宅で練習をしながら、涙を流していたという。校長と顧問は「部活動の指導に問題があった」として遺族に謝罪している。

 学校は15日、1、2年生の学年集会を開き、生徒が自ら命を絶っていたことを説明した。