青い花のバタフライピー、県内で増産へ 健康効果に注目し推進団体が発足、5年で20億円目指す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
青色の花が特徴のバタフライピー(提供)

 東南アジアで生産され、美容や健康に効果があるとされるマメ科の植物「バタフライピー(和名・チョウ豆)」。県内で生産・加工・販売を通して産業化しようと、このほど、バタフライピー産業推進団体(BPG)が発足した。2日、加盟団体や企業が集まり、那覇市内で記者会見が開かれた。

 バタフライピーは、青色の花びらが特徴。見た目通りの鮮やかな青色が抽出できる。「アントシアニン」という成分を含み、目の疲労回復や抗酸化作用、アンチエイジング効果があるとされ、ハーブティーとして飲まれることが多い。

バタフライピー産業推進団体の発足を報告した、バタフライピー研究所の王鵬龍社長(左から5人目)ら=2日、那覇市久茂地のホテルサンパレス球陽館

 BPGの発起人は、輸入バタフライピーを国内で販売するアイリス・ジャパン(東京都)社長で、バタフライピー研究所(浦添市)の王鵬龍社長。国内で生産できないかと考え、乾燥が少なく温暖な沖縄が栽培適地と着目した。

 BPGは農家育成やバタフライピーの研究、商品開発などを行う。産業化に向けて販売や流通を担うため、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)やシンバホールディングス、琉球アスティーダスポーツクラブ、カヌチャベイリゾート、泡盛マイスター協会など多様な団体が参画する。OCVBの下地芳郎会長は「沖縄観光の新たな魅力として、可能性を秘めている」と話し、産業化に期待した。

 バタフライピーは現在、南城市で年間約10トンが生産されている。県内で生産農家を増やし、今後5年間で同500トン(流通額20億円相当)の生産を目指す。

 王社長は「商品の出口が決まっているので、農家さんも安心して生産してもらえる。沖縄の青い海や空を象徴する青だ。将来的には海外輸出も視野に展開したい」と話した。