1人暮らしの人におすすめ!飲食店に卸せなかった野菜を小分けで販売 糸満市場「ニャン山」


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野菜販売前でアピールする大湾剛太さん(前列左)とニャン山の上原新吾さん(前列右)=2月10日、糸満市場いとま~る内の工房ニャン山

 【糸満】緊急事態宣言により飲食店に卸せず余ってしまった野菜を生かそうと、1日から糸満市場いとま~る内の漆喰(しっくい)シーサー工房ニャン山で野菜販売が始まった。野菜は付近に住む1人暮らし向けの世帯を想定し、小分けして販売している。接客を通し客の要望を聞き、仕入れる野菜も変えている。ニャン山の上原新吾さん(36)=糸満市=は「コロナ禍で閉まっているお店も多い中、野菜を見つけて表情が明るくなるお客さんもいてうれしかった。市場の新スポットになっている」とうれしそうに話した。

 きっかけは、ホテルや飲食店へ卸し販売を行う大湾剛太さん(36)=那覇市=が、緊急事態宣言で卸し先の店舗が次々に休業したため1週間分の野菜が余ってしまい、SNSで野菜を購入してもらえないかと投稿をしたこと。その際、上原さんからニャン山の店舗での販売を提案された。市場では朝に野菜が売り切れてしまうことが多く、上原さんも利用客から「野菜はないか」とよく言われており、お昼まで野菜が売れればと思っていたところだった。

 大湾さんは「直接お客さんを見ながら売るのは新鮮。スーパーとは違う市場の良さがある。これからも続けていきたい」と語った。
 (川嵜紋通信員)