FC琉球が開幕4連勝、強敵の長崎を3-1で倒す 流れる連係で池田が2点


社会
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 サッカー明治安田J2の第4節は20日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでV・ファーレン長崎と戦い、3―1で勝利した。J2参入初年度から2年ぶりの開幕4連勝で、J2での琉球の連勝記録に並んだ。勝ち点12で順位は2位のまま。次戦は27日午後2時から、千葉県のフクダ電子アリーナでジェフユナイテッド千葉と戦う。

(1)タピスタ
琉球 4勝(12)
 3―1(1―0,2―1)
長崎 1勝1分け2敗(4)
▽得点者 【琉】 池田2(3)沼田(1)【長】 エジガルジュニオ(1)
▽観客 1917人

 【評】昨季3位の強敵、長崎の攻撃に耐える時間帯もあったが、互角に渡り合った。前半に先制すると、後半、ボランチの位置を少し上げてボールをより循環させ、追加点につなげた。シュート数は長崎より1本多いのみだったが、得点機を確実にものにした。


流れる連係 池田2点

琉球―長崎 前半、シュートを放つFC琉球の池田廉=20日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 前半26分、右サイド中盤でMF風間宏矢が縦に浮き球を送り、FW阿部拓馬が受ける。風間が駆け上がってワンツーで受けると「DFの後ろで(池田)廉が下がって止まるのが見えていた」とクロス。「来るだろうという感じはあった」と待ち構えていた池田が体を傾けながらシュート。流れるような連係で先制点を決めた。

 後半9分には、ペナルティエリアの左手前から池田がファーサイドの風間に鋭いパス。風間が「打ちやすい所に蓮がいた」とノールックで中央に折り返し、池田が追加点を挙げた。同23分には空中戦のこぼれ球を、DF沼田圭悟がシュートして3点目。勝利を確実にした。

 今季の4連勝の要因として、選手が一様に口にするのは守備の粘り強さだ。「どのポジションの選手も戻って耐える時は耐える」(風間)。この日は暑さで運動量が落ちる時間帯があったが、「相手も苦しいのは同じ」(池田)とセカンドボールをより多く奪取し、反撃につなげた。

 磐田や長崎など強敵を次々と倒し“進撃”が止まらない。次戦は堅守を崩せずにJ2参入から一度も勝利がない千葉だ。樋口監督は「必ずリベンジを果たす」と自信を持って臨む。

 (古川峻)


集中力と粘り

 樋口靖洋監督(琉球)の話 高い集中力で難しいゲームを勝ちきった。力のある長崎に対して我慢するところと仕掛ける部分をうまく使い分けた結果だ。分析されていなかった2年前の4連勝と違い、相手の時間帯がありながらも粘り強く勝ち点3を取った。

失点で難しく

 吉田孝行監督(長崎) クロスの対応は試合前から言っていたが、そこから失点したことで難しいゲームになった。後半の2点目は自分たちのミスで、3点目は球際の弱さから失点した。前からプレスしないといけない状況になり、間延びした穴を突かれた。