「ちょっとした気付きが発明に」 書き心地を追求した多機能ペンを開発


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多機能ボールペンの設計図を手にする稲福農善さん=11日、宜野湾市大謝名

 【宜野湾】土木建築業のイナワ(沖縄県宜野湾市)の稲福農善さん(79)は、書き心地を追求した多機能ボールペンの技術を開発した。多機能ボールペンは複数の色が1本にまとまっているボールペンで、1色のボールペンと違い芯が複数あるため、使用する芯が先端に向かって出る時に若干曲がる。稲福さんによると、この湾曲が書き心地に影響するという。

 これを解決するためインクの芯の中央あたりに突起を取り付け、ペンの持ち手部分にくびれを付け曲線に仕上げた。取り付けた突起が持ち手のくびれ部分に当たることで中央に押され、インクの芯が曲がらない。書き心地の滑らかさや安定感を強化した。

 2月5日に特許を取得した。今後、文具メーカーなどに技術を提供していきたい考え。

 稲福さんは「ちょっとした気付きが発明になる。多機能ボールペンの重要な技術だと確信している」と話した。