那覇市立さつき小学校PTAは、着られなくなった体育着や式服を譲る「お下がりプロジェクト」を8~12日、同校で実施した。約80着が寄せられ、サイズなど条件が合った23家族が譲り受けることになった。「お下がり」は担任を通じて児童に手渡される。同校では初めての取り組み。
新型コロナウイルスの影響で学校や保護者間のつながりが持てない中、同校PTAは昨年8月、無料通信アプリLINE(ライン)のオープンチャットを開設し、情報交換をしてきた。開設して半年がたった2月、「中学校の制服譲渡会のようなことを小学校でもできませんか?」と提案があった。
PTA副会長の嘉数里沙さん(44)らは「子どもたちの成長に応じて買い替えていた体育着や式服を譲り受けることができれば、保護者の経済的な負担軽減にもつながる」と考えた。
同校の山里昌樹校長の協力もあり、提案から約2週間で全校生徒にプロジェクトを知らせる文書を配布した。
プロジェクトは国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)と結び付けて実施した。嘉数さんは「SDGsを掲げたことで、保護者も参加しやすくなった。回収する物の種類を増やすなどして、取り組みを継続していきたい」と話した。