具志堅氏と採掘業者が県議会参考人招致を了承 南部の土砂採取問題


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本島南部に残る遺骨の現状について説明する沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表=20日、那覇市内

 本島南部からの土砂採取問題で、県議会は24日、土木環境委員会の参考人として招致を決めた沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松氏と糸満市米須の土砂採掘業者に対し、応じるかどうか意向を確認し、両者から了承を得た。具志堅氏は2月定例会の会期内に出席できると回答。業者は最短で4月5日に出席できると回答した。会期末は30日。

 土砂採取問題を巡って、県政与党は会期内に、土砂を埋め立てに使用しないよう政府に求める意見書案を全会一致で可決したい考えだが、野党自民は参考人招致と現場視察を終えてから意見書の議論に入るべきだと主張している。そのため会期内に参考人招致が実現しなければ全会一致の意見書可決は厳しい情勢で、与党は引き続き自民などと調整を続ける考え。

 一方、業者の男性は24日、本紙に「根拠のない情報が出回っている」として、委員会では「(鉱山内で)見つかった遺骨について、沖縄戦戦没者という鑑定が出たら当然受け止め、手厚く供養する」「しかしまだ鑑定結果は出ておらず、戦没者の遺骨という根拠がないのに『血が染み込んだ土砂』と言われることは私の内心にある信仰を侵害している」「出荷するのは表土以外の部分で、遺骨が混ざることはない」などを主張すると話した。