宮古島市長の給与減、再び否決 市議会野党が反対多数


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市長給与を減額する特別条例案に賛成し挙手する与党議員ら=25日午後、宮古島市議会

 沖縄県宮古島市議会(山里雅彦議長)は25日、3月定例会で、座喜味一幸市長の給与(月額83万円)を3カ月40%減給する特別条例案を賛成5、反対18の反対多数で否決した。同条例否決は2月の臨時議会に続いて2度目。県の会計管理者(3月定年退職)の伊川秀樹氏を副市長に選任する人事案も反対多数(反対18、賛成5)で否決した。

 座喜味市長は減額について、1月に投開票された市長選で打ち上げを開くなどの行動が新型コロナ感染防止の観点から「不適切」だったとして「自らを律するため」と再提案した。給与減額幅を25%から40%に引き上げたが多数を占める野党全員が反対し、再び否決された。

 与党議員は「自らが市民に規範を見せ、市政を引っ張っていくという市長の姿勢だ」と賛成討論をした。一方、野党議員は提案理由にある「市長としての責任を果たす」の文言を挙げ、「感染者には責任があるというのに等しい内容だ」「市長就任前のことをさかのぼって責任を取る法的根拠はない」などと反対討論した。

 座喜味市長は取材に「否決の理由がよく分からない。精査したい」と話した。

 副市長人事案については野党は「伊川氏は長い間、宮古島に居住しておらず市の実情を把握しているか不透明」などとして反対した。