団体男子は石田が激戦制す 女子は嘉手納が優勝 県中学剣道春季大会


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 剣道の県中学校春季大会が3日、那覇市の県立武道館アリーナで行われ、団体男子は石田、同女子は嘉手納が頂点に立った。第52回県中学新人大会の代替大会。予選トーナメントを勝ち上がった4校による決勝リーグ戦は男女とも3チームが2勝1敗で並び、総勝者数、総取得本数で順位が決まった。男子2位は嘉手納、3位は南風原、4位は3敗のコザだった。女子2位が浦添、3位が南風原、4位が3敗の与那原。

勝利信じ熱戦制す/石田
 

男子決勝リーグ 石田―嘉手納 果敢に攻める石田の謝花喜仁(右)=3日、県立武道館アリーナ

 新チームの実力を試す大会で男子石田が接戦を制し頂点に立った。上位3チームの戦力は横並び。初戦の嘉手納戦でつまずきながらも、最後まで勝利を信じて熱戦を繰り広げた。

 副将の謝花喜仁は、南風原、コザ戦で勝利を決定付ける重要な役割を果たした。特に南風原戦では、相手が面で飛び込んできた瞬間を見逃さず、鋭い銅を打ち込み完勝。一方で嘉手納戦では「連続技が出せなかった。敗戦が決まる場面で踏ん張れなかった」と窮地の場面での粘りを課題に挙げた。

 大将の与那嶺寿希主将は1勝2分けとチームを引っ張り、湖城慶大はチームに流れを呼び込む先鋒の役割を担った。

 相手の懐に入る速さを持ち味とする次鋒の金城良鷹は「間合いを遠目に取り、得意の面が決まった」とうなずいた。「面にこだわり過ぎる部分があり、攻めが単調で相手に読まれてしまう場面もあった」と南風原戦では面を封印。小手で攻めて引き分けた。

 中堅の照喜名宙は「会場の雰囲気に飲まれ、いつもの力が出せないまま嘉手納に負けた。それでも前向きに戦おうとチーム一丸で臨めたことは収穫」と優勝を誇った。
 (大城三太)

嘉手納 2年チームで臨む/「力出し切った」
 

女子決勝リーグ 嘉手納―南風原 飛び込んで面を決める嘉手納副将の新垣凜星(左)

 新2年生のみで臨んだ嘉手納が女子を制した。主将の津嘉山らんは「力を出し切ることができた」と胸を張った。

 南風原戦は、次鋒の新垣月渚らが勝利し、2勝1分けで副将の新垣凜星につなぐと、相手の動きを先読みして面二つを奪い、勝利をたぐり寄せた。副将の新垣は「チームワークのおかげ」と流れを引き寄せた仲間を誇った。

 4人のみで出場の浦添には苦戦の末、敗れて課題も残った。先鋒の竹下櫻咲、中堅の池原李亜も敗れ、完敗に近い内容だった。大将を務めた津嘉山は「課題を振り返り、練習したい」と成長を誓った。