鼓やフルート響かせコロナ退散 波上宮で芸能奉納


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
新型コロナ感染症の収束や病疫退散を祈願し、「田村」を奉納する大倉源次郎さん(左)と謡の坂井音雅さん=7日午前、那覇市の波上宮

 能囃子方小鼓(のうはやしかたこつづみ)の人間国宝の大倉源次郎さん、観世流シテ方能楽師の坂井音雅さん、琉球舞踊家の宮城茂雄さん、フルート奏者の渡久地圭さんらが7日、那覇市の波上宮を訪れ、病疫退散を祈願するため芸能奉納した。関係者や一般の参列者らが見守る中、新型コロナウイルスの収束などを願って4演目を奉納した。

 大倉さんの独鼓、坂井さんの謡で能の「田村」を厳かに響かせた。続いて、大倉さんの鼓にのせて坂井さんの弟子らが小唄「四海波」を謡った。安泰の願いを込め仲村渠達也さんの歌三線で、宮城さんが琉球舞踊「かぎやで風」を舞い、渡久地さんがドビュッシーの無伴奏フルート作品「シランクス」を独奏し締めくくった。

 大倉さんは「医療関係者の皆さんに感謝の思いと、良い生活を取り戻したいという思いを込めて奉納させていただいた」と話した。