<データで見る市長選>うるま市長、市議選は高投票率


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 【うるま】18日告示、25日投開票のうるま市長選は、前市議の中村正人氏(56)=自民、公明、会派おきなわ、無所属の会推薦=と、沖縄国際大名誉教授の照屋寛之氏(68)=共産、立民、社民、社大、新しい風・にぬふぁぶし推薦=が立候補を表明しており、新人2氏の一騎打ちとなる見通しだ。過去の投票結果や直近の選挙の投票率から、うるま市長選の焦点を探った。

 市町村合併後、うるま市長選は無投票だった2005年と13年を除き、過去2回実施された。17年の市長選では投票率が60.70%だった。現職の島袋俊夫氏が初当選した09年は62.55%で、17年より1.85ポイント高かった。今回の市長選は新型コロナウイルス感染症の影響で投票率低下を懸念する声がある。過去2回の選挙で達した60%を超えるかどうかが焦点の一つとなる。

 大票田の具志川地域は有権者の6割を占め、石川が2割、与那城と勝連がそれぞれ1割となっている。具志川の有権者数が市全体の過半数を占めており、選挙戦でも重要地域として位置付けられ、中村氏と照屋氏の両陣営とも票の掘り起こしに力を入れる。

 直近の選挙の投票率は19年の参院選で45.29%、同年の衆院3区補選で42.86%、18年の県知事選で65.05%、同年のうるま市議選で64.06%、17年のうるま市長選で60.70%だった。ばらつきが見られるが、身近な代表を選ぶ市長選や市議選、県知事選は60%を超え、国政選挙に比べると関心の高さがうかがえる。

 投票結果を見ると、05年のうるま市誕生以降、当選した知念恒男氏、島袋俊夫氏は自民や公明が推薦。18年の参院選では市内での比例得票は、自民が最多の1万1060票、社民9223票、公明5535票と続いた。一方選挙区では「オール沖縄」が推す高良鉄美氏が市内で2万2569票を獲得し、安里繁信氏の1万8918票を上回った。

 最も有権者が多い具志川地域の無党派層や浮動票をどう取り込むかが、選挙戦の動向を左右しそうだ。