逆境の時代、運を引き寄せるリーダーとは 多摩大学大学院名誉教授・田坂広志さん


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田坂広志氏

 会員制の講演会組織「琉球フォーラム」(主宰・玻名城泰山琉球新報社長)の4月例会が14日、那覇市泉崎の沖縄ハーバービューホテルで開かれた。田坂広志氏(多摩大学大学院名誉教授・田坂塾塾長)が「危機において運気を引き寄せるリーダー 7つの心得」と題して講演をした。

 田坂氏は講演で、新型コロナウイルスによる危機と逆境の時代、リーダーに求められるのは「運気を引き寄せる力」だと述べ、その力は、誰でも意識的に身に付けることのできる「究極の人間力」であると語った。

田坂広志氏の講演を聞く琉球フォーラムの会員ら=14日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

次いで、自分や組織に強運を引き寄せるためには、「ポジティブな想念」を持たねばならないが、表面意識にプラスの想念を抱いても潜在意識にマイナスの想念が生まれてしまう「心の双極性」があることを指摘し、その問題を超えるためには、七つの心得を実行する必要があると述べた。

 具体的には(1)危機や逆境を「絶対肯定の想念」で見つめる(2)「死生観」を定める(3)「大いなる何か」に導かれるとの「信」を定める(4)リーダーの無意識はメンバーの無意識に伝わることを覚悟する(5)メンバーに「使命感」や「志」を語る(6)「大いなる何か」の導きは「一直線」ではないことを知る(7)「不思議な偶然」に注意を向ける―を挙げ、自身の大病の体験を交え語り掛けた。

 田坂氏はリモートで出演した。定例会には約100人が参加し、熱心に聞き入った。