宮古の下地島空港でしか買えない話題の「魔よけ」Tシャツとは?


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人気を集めている「パーントゥ」Tシャツを手にする井上歩美さん=3月24日、宮古島市伊良部の下地島空港

 【宮古島】宮古島市の空の玄関口の一つ、下地島空港限定で販売されている“魔よけ”Tシャツが観光客を中心に話題を集めている。販売するのは市地域おこし協力隊の井上歩美さん(40)。島尻地区の神事でユネスコ無形文化遺産にも登録されている「パーントゥ・プナハ」をかわいらしくデザインした。3月から販売開始したばかりだが、同空港の人気商品の一つになっている。

 パーントゥ・プナハは泥だらけのパーントゥ(来訪神)が島尻集落を回り、人や物に泥を塗って厄払いする行事。Tシャツのプリントインクにも実際に塗られた泥が混ぜられている。

 井上さんは地域おこし協力隊として島尻地区を担当し、パーントゥの保存、継承に取り組んできた。Tシャツも島尻自治会の協力を得て製作している。「Tシャツをきっかけに地域の大切な神事という正しい理解が進んでほしい」と願う。

 Tシャツ製作販売は地域おこし協力隊の卒業後に本格始動させる会社「島工房SaNiN」の事業の一環。「伝統文化を知的財産として確立し、地域に利益を還元させる仕組みづくり」がモットーだ。「これからも商品を開発して地域の発展につなげていきたい」と語った。

 パーントゥTシャツは一枚3350円(S~XL)で白と黒の2種類。下地島空港限定で取り扱っている。