「戦跡の保存と活用」當銘糸満市長が要望 照屋副知事との会談で


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糸満市役所

 照屋義実沖縄県副知事は27日、糸満市役所に當銘真栄市長を訪ね、市米須の土砂採掘計画を巡る問題などについて意見交換した。當銘市長は新たな沖縄振興計画に沖縄戦跡国定公園を中心とした「戦跡の保存と活用」を明記するよう改めて要望した。両者は自然公園法について、開発と環境保全の両立のため、数十年前に定められた特別地域・普通区域の範囲を見直す必要性などについても話し合った。

 会合は非公開で行われた。

 當銘市長は「市内の複数箇所で鉱山開発があり、議論が起きている。守るべき戦跡や自然は、自然公園法の特別地域に取り込んでしっかり保全できるようにしてほしい」と求めた。

 その上で「特別地域を拡大する必要性を感じる場所がある一方で、普通地域に指定されていることで自立した経済活動が難しい場合もある」との見解も示し「公園指定の目的が現状とそぐわない状況がある。地域指定への見直しが必要ではないか」と提案した。