電動車いすで聖火リレー参加、平田さん 伴走の母と笑顔で「あっという間だった」


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家族らの応援に手を振って応える平田青さん(左)と母親の浩美さん=2日午後、糸満市摩文仁の平和祈念公園(大城直也撮影)

 筋肉が徐々に衰える筋ジストロフィーを患う、鏡が丘特別支援学校中学部2年の平田青(はる)さん(13)=宜野湾市=は「同じように病気や障がいのある人に自信を持ってもらいたい」という思いを胸に電動車いすで走り、伴走した母親の浩美さん(42)と共に笑顔で聖火をつないだ。

 聖火を受け取ると、車いすにトーチを固定し、手を振りながら100メートルを進んだ。「トーチが重く感じた。緊張したが、あっという間だった」とほほ笑んだ。

 筋ジストロフィーと診断を受けたのは3歳のころ。進行性の難病で、小学5年時には車いす生活が始まった。日々の暮らしで道路の段差や階段など、外出しづらい環境に気が付くようになった。その頃から思い描くのは全ての人に優しいバリアフリーが進んだ社会だ。

 聖火リレーを通じ「車いすの人たちのことを知ってもらう機会にしたかった。みんなが安心して自由に外出できる沖縄が実現してほしい」と願いを託した。