安心安全な石垣産の農産物をお届け!通販サイト開設「持続的農業の一助に」


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パイン農家から生産方法などを聞くブレインナチュラルフーズの(左から)大朏俊社長、高橋朝正顧問、三浦孝志会長=4月17日、石垣市

 石垣島の安心安全な食材を旬の時期に島外の消費者に届けようと、ブレインナチュラルフーズ(石垣市名蔵、大朏(おおつき)俊社長)は、石垣産の農産物に限定した通販サイトをこのほど始めた。日本の自然食品販売の草分けであるナチュラルハウス(東京都)の創業者、高橋朝正さん(72)を経営最高顧問に迎え、農産物を加工した商品開発も進める。大朏社長、三浦孝志会長は「生産者や栽培方法が明確で、除草剤や遺伝子組み替え技術を使わない農産物を消費者に届ける。環境にやさしい持続可能な農業の手伝いをしたい」と意気込む。

 同社は通販サイトで島産のパインやバナナ、栗カボチャなどを販売するほか、高橋さんを中心に、生産や加工の過程で出る不要物を活用した商品の開発に取り組む。

 第1号商品として紅芋を使った冷製スープを近く発売する。

 高橋さんは菓子製造のコンフェクショナリーコトブキ(神戸市)の社長も務め、ナチュラルハウス時代を含め商品開発に長く携わってきた。

 石垣島の自然と農産物の豊かさに引かれ、月の半分は石垣島に滞在し、島内の農家を訪ね、農産物の活用などを研究している。

 石垣市出身の今井恒子さん(フロッサ社長)の案内でマンゴー農家を訪ねた際は、捨てられるマンゴーの摘果の商品化などを話し合った。

 石垣島はオーガニック(有機農産物)の認証を得ている農家がまだ少ない。認証には一定の年数、禁止された農薬や化学肥料を使わないなどの規定があるため、同社は協力農家を増やして、オーガニック認証の農産物の出荷を目指す。

 また、島特産の香辛料ピパーツなどで、安価な外国産が入り込んでいる現状もあることから、栽培場所や方法にこだわった農産物だけを取り扱い、月商300万円を目指す。

 農産物のほかオリジナル商品の製造販売を始める。年内にもカカオを栽培し、将来はカカオバターを活用した洗剤や脱ケミカル系日焼け止め剤などの開発にも取り組む。

 高橋さんは「石垣島だからこそ、農薬や除草剤を使わないオーガニック農業を確立すれば、日本のモデルになり得る。安心安全な農産物やその加工品を直接消費者に届ける仕組みを確立して、農家を元気にしたい」と話した。

 ブレインナチュラルフーズの通販サイトはhttps://www.brain-naturalfoods.com/