戦前の「ひめゆり学園」跡地で新教育会館が業務開始「平和学習の拠点に」


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那覇市大道に新築移転した県教育会館=10日

 県教職員組合(沖教組)が10日、那覇市大道の新教育会館で業務を開始した。日本復帰前の1954年に久茂地に建てられた旧教育会館は、6月以降の取り壊しが決まっている。新会館は現在の大道小隣で、戦前にあった沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の校舎跡地に建てられた。沖教組中央執行委員長の上原邦夫さん(59)は「引き続き教育環境改善に尽力していく。新会館周辺には、ひめゆり同窓会事務所や大道練兵橋、安里射的場の名残がある松川公園もある。平和学習の拠点としても活用してほしい」と期待を込めた。

 新会館は地上4階建て。1階に駐車場、2階に沖教組那覇支部と共済会那覇支部、3階に沖教組本部が入居している。4階ホールには、沖縄戦で命を落とした児童生徒、教職員7610人の名札をはめ込んで作られた慰霊碑が旧会館から移された。