いのちの電話、相談員養成講座 受講者募集 自殺関連相談が増加


社会
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電話相談員養成講座の参加を呼び掛ける沖縄いのちの電話の渡久山朝裕事務局長(左)と運営委員の浜端宏次さん=14日、那覇市泉崎の琉球新報社

 孤独や悩みを抱える人に寄り添い、自殺を防ぐ「沖縄いのちの電話」は、電話相談員の養成講座を6月から開く。昨年は新型コロナウイルスの影響で自殺志向の相談が増加傾向にあり、渡久山朝裕事務局長と運営委員の浜端宏次さんは「力になりたいと思っている方にぜひ応募してほしい」と呼び掛けている。申し込みは今月21日まで。

 寄せられた相談電話は、2020年の1年間で前年比425件増の7140件。そのうち自殺に関連した「自殺志向件数」は1215件(17・0%)と前年比152件増で、事務局は新型コロナの影響とみている。コロナ関連の相談も昨年5月に99件とピークを迎え、8月以降も50~60件で推移した。仕事の悩みや経済的な困窮、家族関係の不和など悲痛な相談が寄せられた。

 毎日午前10時~午後11時、ボランティアの相談員が電話を受ける。相談員は減少傾向にあり、今年4月現在の実働は70~80人で、相談体制を充実するための人員確保が課題となっている。

 希望者は、電話相談の専門知識や応答技術を学ぶ養成講座6~9月の前期(13回)と、10月~来年3月の後期(18回)の双方を受講する。受講料は各2万円。定員は20~25人で、毎週木曜日午後7~8時、那覇市のカトリック安里教会ホールで。問い合わせは事務局(電話)098(888)4747。