沖縄3月景気、持ち直し「一服感」 日銀那覇支店 2カ月ぶり判断下げ


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 日銀那覇支店(一上響支店長)は14日、5月の県内金融経済概況(主要指標3月)を発表した。新型コロナ感染症拡大を受けた「まん延防止重点措置」の地域指定などを踏まえ、「厳しい状況にある中、持ち直しの動きも一服している」として2カ月ぶりに判断を引き下げた。

 前回から公表している県内ホテル稼働率は4月の速報値(12日現在)が32・2%となり、3月(確定値)より2・3ポイント上昇した。

 一上支店長は「観光への依存度が高い沖縄では目先は下振れすると見られる」と述べ、県内経済は引き続き新型コロナの影響を受けるとの認識を示した。

 【消費】新型コロナの影響で外出自粛の傾向が強まっていた前年の反動もあり、百貨店・スーパー売上高(全店舗)は前年同月比2・5%増、コンビニは同2・9%増といずれも増えた。ドラッグストアは同1・2%減だった。家電大型専門店販売額は巣ごもり需要から同12・6%増だった。自動車登録台数は同4・6%増となり、中古車を中心に底堅く推移した。

 【観光】3月の入域観光客数は前年同月比24・5%減、主要ホテルの客室稼働率は同29・9%減だった。厳しい状況の中、持ち直しの動きも一服している。

 【投資】公共投資は底堅く推移している。着工建築物床面積(非居住用)は前年同月比64・8%増だった。新設住宅着工戸数は同33・2%減で、弱めの動きとなっている。