生まれ育った地、戦後は不発弾、今は騒音被害…居座る普天間基地に怒りの拳


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復帰後も残る米軍基地の現状に憤る、フード連合沖縄地区協議会事務局長の知花幸明さん

 食品産業の労働者でつくるフード連合沖縄地区協議会で、事務局長を務める知花幸明(こうめい)さん(65)=宜野湾市=は15日のアピール行動でマイクを握り、日々騒音被害などに悩まされる米軍普天間飛行場が居座り続けていることに憤った。同飛行場の名護市辺野古移設計画に「断固反対し、県内基地の即時返還・閉鎖の思いで、皆と最後まで頑張りたい」と力を込めた。

 76年前の沖縄戦で、日米が激しい戦闘を繰り広げた市嘉数で生まれ育った。嘉数一帯は戦後も不発弾が多く残り、知花さん自身も手りゅう弾を見つけることがあった。同飛行場へ配備された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが自宅上空付近を飛ぶと、窓が揺れることもある。

 過重な基地負担がなくなることを願った復帰後も広大な基地は残り、今年で返還合意から25年たつ同飛行場の返還も見通せない。「25年でも動かず、オスプレイが配備され強化されている。泡消火剤の垂れ流し事故も起きている」と怒り、沖縄に残る課題解決に向け拳を空に突き上げた。