伊波、8年ぶり3度目V 東江に4-1 海銀杯争奪中学軟式野球


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伊波―東江 六回表、1死満塁の好機に適時打を放つ伊波の石川修矢=16日、名護市のタピックスタジアム名護(謝花史哲撮影)

 中学軟式野球の第28回沖縄海邦銀行杯争奪大会(県野球連盟主催、琉球新報社共催)・第61回県春季大会・第38回全日本少年大会県予選大会最終日は16日、タピックスタジアム名護で、決勝まで行われ、伊波が4―1で東江に勝利し、8年ぶり3度目の頂点に立った。優勝した伊波は8月16~19日に神奈川県で開催される全国大会に県代表として出場する。

 2枚エースを擁する投のチームの伊波が、投手陣を打撃で援護できるチームに成長し、理想的な勝ち上がりで県大会を制した。決勝は同点に追いつかれても慌てず、好機に連打で決勝点となる3得点を挙げた。阿波連憲太監督は「半年前まで点が取れないチームだったが、どういう形でも任せられるようになってきた」と選手をたたえた。

 1―1の六回。好調の8番石川修矢が満塁で打席に立った。半年前の地区大会で嘉手納に2回戦負けし「悔しかった」と、チームの意識も変わり、より熱心に練習に打ち込んできた。自身も体力を付け、球筋も見極められるようになった。スクイズは選択せず「スイングして帰ってこい」と送り出した指揮官の期待に応え、2球目の直球をしっかりたたき、三遊間を抜く適時打で勝ち越し点につなげた。

 ナインは小学からずっと一緒にやってきたメンバー。決勝で投げた球威が持ち味の金城勇希と、変化球が多彩な田崎颯士の二枚看板で、1試合ずつを交互に投げ抜く変わらないスタイルで戦ってきた。2人は「全国でも同じ。互いに1人で投げ抜く。通用するか楽しみ」と声をそろえた。根路銘二来維主将も「自分たちの野球で勝ち抜きたい」と意気込む。強みの投に打がかみ合い総合力で進化を図るチームが全国制覇に挑む。
 (謝花史哲)